空母いぶき

『空母いぶき』第十巻【どこからが過剰防衛なのか?】

空母いぶき第十巻

今回の記事では『空母いぶき』第十巻の内容をご紹介します。
空母いぶきが遂に本気の攻撃に出ますが「過剰防衛ではないか?」とのツッコミも入ります。
過剰か過剰でないか、お読みになりながら、考えてみて下さい。

空母「広東」からの殲20編隊の波状攻撃に対し、空母いずもを護衛するあたご、ちょうかいゆうぎりあまぎりの4護衛艦の対空火器による防御が続きます。
『空母いぶき』全13巻の中でも、屈指の激戦が展開されますので、お見逃しなく!

遂にゆうぎりが被弾しますが、被弾したのが対空ミサイルであった為、ゆうぎりの機関・武装等はほぼ無傷で済み、作戦行動を継続する事ができました。(画像は海上自衛隊HPより引用)


わざわざ平文で脅迫通信

その頃、自衛隊通信所は、日本の中国大使館と空母「広東」との衛星回線による交信を傍受していました。
通常はスクランブルの為、交信の内容は判らないのですが、なぜかこの時に限ってスクランブルがはずされた平文の状態で交信されていたのです。
その内容は、

「広東の戦力が敵攻撃により無力化される状況になった時(中略)、
第2砲兵を動かす事になる。」

(出典:『空母いぶき』第十巻より、中国大使館と空母広東の交信)

というもので、「空母広東がやられたら、東風21Dを使う」という意味の怪情報だったのです。
東風21Dは核弾頭も搭載可能な中距離弾道ミサイルで、鉄壁の守りで知られる米空母さえ標的にできると言われ「空母キラー」の異名で知られています。
単なる脅しなのか、本気で東風21Dの使用を予告してきているのか、その結末は後に明らかとなります。

空母「広東」から発艦した殲20編隊による空母いぶきへの攻撃は、第一波から第三波まで続きましたが、そのミサイルの全てを第5護衛隊群の防空火器で撃墜し、ここかから第5護衛隊群が反撃体制に入ります。

空母いぶきが本気の反撃開始

秋津艦長の反撃作戦は、まず空母「広東」の護衛駆逐艦6艦の防空戦力を全て無力化する事です。
これに対し新波副長は、「過剰防衛ではないか?」と、心の中でツッコミを入れています。

秋津艦長は、単に敵の侵略行為をくじくだけでなく、日本への侵略行為そのものが「不可能」であると悟らせ、侵略そのものを諦めさせる事にあります。
新波副長の思考も、秋津艦長の思考も、いずれにも理はあると思いますが、読者はいかがお考えでしょうか?

私は断然、秋津艦長に賛成です。被弾や故障で動けない状態、又は降参の意思を示している敵艦を攻撃するのは「過剰防衛」と思いますが、日本を侵略中の敵艦隊の駆逐艦、しかもバリバリ元気で向かってくる敵駆逐艦を攻撃し無力化するのは、中国の侵略を阻止する為に命を賭けて戦っている自衛隊にとって当然の行為のはずです。

また、尖閣侵略を断念させるだけでなく「自衛隊はヤバい!」という実感を与える事ができれば、非常に有効な抑止力にもなるはずです。そもそも艦隊決戦の真っ最中なんですから、どちらかが白旗を上げるまで「過剰防衛」なんて有りませんよ。

しかし空母「広東」率いる駆逐艦6艦の防空システムも予想以上に優秀で、ダメージを与える事ができたのは3艦に留まり、作戦の立て直しが必要となります。

(画像は海上自衛隊HPより引用)

秋津艦長の驚きの作戦とは・・・? 第十一巻をお楽しみに。