犬との暮らし

犬を飼い始めたら、まず最初に教えたい4つの事とは?

ワンコ

犬を飼い始めたら、「おすわり」や「お手、おかわり」、「おあずけ」等を教えますよね?

でも、その目的は何ですか?

「とりあえず、飼主として愛犬に芸を仕込む」
という考え方も否定はしませんが、まずは、

「まだ慣れていない愛犬とのコミュニケーション方法を確立する」

という目的意識を持って取り組むのがオススメです。

この記事では、まず最初に犬に教えたい事を4つご紹介します。
これらを順番に教えていく事で、犬とのコミュニケーションがスムースに出来るようになるだけでなく、犬が飼主を大好きになり、行儀が良くて落ちついた性格の犬に育つ等、多くのメリットが期待できます。

お手」や「おかわり」は後回しでOKなんです。
」というのは、ちょっぴり古臭いのです。

犬を飼い始めたら「しつけ」で犬に主従関係を教える

犬が可愛いからといって、すぐにおやつをあげたり、散歩の時も犬の行きたい方向に、犬が行きたい早さでリードを引っぱらせるような飼い方をしていると、恐ろしい事に犬は、自分よりも飼主を下に見ます
飼い犬に下に見られている飼主って、意外なほど多いのです。

愚痴る女性

うちの◯◯ちゃんたら、全然言う事聞いてくれなくって・・・

なんてしょっちゅう愚痴りながら、いつも犬に引っぱられて散歩しているのが、犬から下に見られている飼主の典型です。
それは犬が悪いのではなく、しつけを怠っている飼主が悪いのです。

本記事でご紹介する4つのコミュニケーション法をしつけると、犬は自分が下である事を自然に自覚します。
上か下かを教えるのではなく、基本的な事をしつけるだけで、犬は自然と正しい主従関係を悟るのです。
犬とは、そういう性質を持った動物なのです。(だから人気があるとも言えます。)

犬をしつける時は、叱らない事が大切です。
犬を叱っても、犬は嫌な気持ちになってテンションが下がるだけで、プラスになる事は何もありません。
犬が思ったように動いてくれなかった時は、飼主はそれをスルーして無かった事にして、次に進んで下さい。
そして、うまくできた時には満面の笑みで褒めてあげて下さい
犬をしつけるコツがあるとしたら、決して叱らず、褒め過ぎなほど褒める事です。

まずは名前を呼んで、目が合ったらご褒美をあげる

犬に近づく時、ごはんをあげる時、遊んであげる時、散歩に行く直前、そうした犬とのふれあいの最初に犬の名前を呼び、呼ばれたら犬は飼主を見る、という事を繰返して下さい。
名前を呼ばれて飼主を見たら、すかさず笑顔で犬を褒め、ご褒美をあげます。

名前を呼ばれたら飼主を見る。すると良い事が起こる。

という事を覚えさせるのです。
犬と飼主との間で、互いに目が合う事をアイコンタクトと言います。

犬は無駄な争いを避ける為に、見知らぬ相手とは目を合わそうとしない習性があります。
だから、犬を迎えてすぐに飼主を見てくれなくても、焦る必要はありません。
笑顔で優しく犬と接していれば、遅かれ早かれ犬は飼主に慣れてきて、飼主を見るようになります。
そうしたら、アイコンタクトをしつけていきましょう。

アイコンタクトをしつける時は、名前を呼んで目が合ったら、すかさず褒めてご褒美をあげて下さい。
凄く簡単なしつけですが、同時に凄く深いしつけでもあります。

名前を呼ぶ => 飼主を見る

これは、犬の生涯続く飼主との「(きずな)」になります。

従って、名前を呼んで叱るというのは最悪です。 叱る事はあっても、その時には犬の名前を口にしてはいけません。 名前を呼ばれて飼主を見る事に、悪いイメージを植え付けてしまうからです。

「アイコンタクト」の教え方

最初は、ご褒美を犬の鼻の先に示し、犬がご褒美に興味を示したら、そのご褒美を持った手をゆっくり自分(飼主)の顔に近づけていきます。
そして犬と目が合ったら、間を置かずに笑顔で名前を呼び、ご褒美をあげます。

これが出来るようになったら、次は名前を呼んで犬と目が合ったら、すぐに褒めながら、ご褒美をあげます。
こうして犬は、名前を呼ばれて飼主とアイコンタクトすると、良い事が起こる事を学んでいきます。

犬とアイコンタクト

ごはんをあげる時も、散歩に出かける時も、まずはアイコンタクトが先である事を犬に覚えさせて下さい。
散歩の最中も、時々名前を呼び、振り向いたら褒めて、ご褒美をあげます。

ご褒美のおやつは1日に何度もあげる事になるので、小指の先ほど小さくしてあげて下さい。

アイコンタクトの次は「おすわり」

名前を呼んでアイコンタクトができるようになったら、次はおすわりです。
犬は、何でも欲求そのままに動こうとしますが、おすわりを覚えさせる事で「抑制」を指示できるようになります。

この時も、失敗しても決して叱らず、できた時には褒め過ぎなくらい褒めて教える事が大切です。
褒められながらおすわりを覚えた犬は、自分の欲望を抑制する事に褒められる値打ちがある事を、ゆっくりと自覚していきます。

「おすわり」の教え方

ご褒美を犬の鼻先にもっていくと、犬はご褒美に注目します。
そのままご褒美を犬の頭の上方に移動させると、犬は自然とおすわりしたい体勢になるはずです。
飼主の思惑がはずれて、犬が前足を上げて頭上にあるご褒美を取ろうとしたら、何も言わずに最初からやり直しです。
(犬の腰の所を手で押し下げて、おすわりを誘導してあげても結構です。)

そして遂に犬が自分からおすわりしたら、その瞬間に満面の笑顔で褒めて、同時にご褒美をあげます。

最初はなかなか座ってくれませんが、根気よく続ければ大丈夫です。
決して叱らず、繰返ししつけて下さい。

犬が座る事を覚えたら、次は「おすわり」と言ってからご褒美を頭上に移動させ、犬がすわるのを待ちます。
やがて「おすわり」と言うだけで、すぐに座って飼主とアイコンタクしてくるようになるでしょう。
そうしたら、またベタ褒めしてご褒美をあげて下さい。

失敗に終わっても叱ってはいけませんが、必ず成功して褒めたところで、その回のしつけを終了するようにして下さい。
おすわりができるようになったら、少しづつ犬との距離を広げて、離れた所からでも「おすわり」ができるようにしつけられれば完璧です。

「おすわり」や次の「ふせ」などのしつけを行う時は上記のように、まず犬にその動作を覚えさせ、それから「おすわり」等のコマンドと結びつけるようにすると、スムースにしつける事が出来ます。

「ふせ」の教え方

まず犬におすわりをさせます。
そして、犬の顔の前にご褒美を示します。
犬がご褒美を見たら、ご褒美を持つ手をゆっくりと地面近くまで下げます。
犬も手を追って下を向き、頭を下げていきます。
ご褒美を持った手を下げても首しか下げない時は、ご褒美を持った手を低く保ったまま、ゆっくり手前に引きます。

そのまま伏せをしたら、その瞬間に、褒めながらご褒美をあげます。

上記のしつけを繰返して、犬が簡単に伏せるようになってから、「ふせ」という言葉と犬が伏せる行為を結びつけていきます。
つまり、犬におすわりさせてから、「ふせ」と言い、上記の伏せさせるしつけを行うのです。
犬は既に伏せる動作を身につけているので、「ふせ」という言葉と結びつける事もスムースにできるはずです。

犬が伏せて飼主を見上げる姿勢は、飼主に服従している事を意味します。
「ふせ」を覚えるという事は、犬の中に正しく主従関係を意識させる事でもあります。
「ふせ」を教えるのは「おすわり」より難度が上がりますが、犬との信頼関係を築く為に欠かせないしつけですので、根気よく取組んで下さい。

「まて」の教え方

おすわり」と「ふせ」ができるようになったら、それぞれの状態から「まて」をしつけていきます。

犬の正面に立って「おすわり」と言って、犬を座らせます。
手の平を犬の顔に向けながら「待て」と言い、同時に飼主が一歩後ろに下がります。
そしてすぐ(1~2秒)また犬の前に戻り、じっと待っていた犬を褒めます。

これを何度も繰返したら、少しづつ犬と離れている時間を長くしていきます。
20秒くらい待てるようになったら、次は飼主が後ろに下がる歩数を増やしていきます。
飼主が後ろに下がった時に犬がついてきたら、元の位置までいっしょに戻り、飼主が後退する歩数や歩幅を少なくして、やり直します。
最初は一歩後退から始め、二歩、三歩と増やしていきます。

犬と離れてから犬を呼ぶと、犬は喜んで近づいてきますが、「まて」の終わり方が犬の中で曖昧になってしまうので、完璧に「まて」を覚えさせるまでは、飼主が犬から離れ、また飼主から犬の所に戻って、その間待っていた犬を褒めるようにします。
少しづつ時間と距離を長くしていって、しっかり「まて」ができるように、しつけて下さい。

犬のしつけは、5分~10分程度の短時間にします。
犬が集中して一つの事に取組めるのが、それくらいだからです。
10~15分くらい自由にさせたら、次のしつけを再開しても大丈夫です。

叱るのも、大切なしつけの一つ

ここまで、何度も「叱ってはいけない」と繰返してきました。
確かに、犬におすわりふせ等の新しい事を教えている時には、それが出来ないからこそ教えているのですから、失敗したとしても当然なのであって、叱るのは間違っています。

犬をしつけるコツの一つが、犬を嬉しい気持ちでワクワクさせながら行う事です。
うまく出来た時には、すかさず大好きな飼主から褒められ、ご褒美を貰えるのですから、犬のテンションは上がって「もっと教えて~!」という心理状態になって、しつけの効率も良くなります。

一方、失敗した時に叱ると、犬は嫌な気持ちを味わい、テンションが下がってしまうだけなので、叱ってはいけないのです。
でも無駄吠えしたり、甘噛したり、登ってはいけないテーブルに飛び乗る等、いけない事をした場合は、叱る

ダメ!

と、短く、鋭い声で叱り、怖い顔でアイコンタクトします。

「ダメ!」は「コラッ!」でも「NO!」でも結構ですが、どれか一つに決めて下さい。
また「だからダメだって言っただろ。何回言ったら覚えるんだ!」みたいに説教しても無意味です。
叱る時は、いつも同じ言葉で、短く言ってきかせます。

何か悪い事をした、その瞬間、又は悪い事をしている最中に叱る必要があり、何らかの理由で2秒以上「」が開いてしまったら、もう叱っては行けません。
間が開いてしまうと犬が「◯◯をしたから、叱られた」と、叱られた理由を認識できないからです。

例えば、テーブルの足に噛み付いて傷だらけにしてしまった場合、テーブルの足に噛み付いている時に叱るのは良いのですが、噛んでいない時にテーブルの足を見せて叱っても、犬にはなぜ叱られているのか理解できません。

それから「叱る」と「怒る」を混同するのもいけません。
無邪気な犬に、感情的になって怒っても良い事はありません。
体罰は犬に恐怖心を与え、飼主への信頼を無くしたり、問題をより悪化させる場合もあるので厳禁です。

もう一つ、叱るなら、一貫性をもって叱る必要があります。
子犬の頃には許されていたのに、成犬になって叱られると、犬は混乱します。
同じ事をしているのに、叱られる時もあれば、叱られない時もある、というのも困りものです。
叱るのであれば、常に同じ基準で叱る必要がある事を意識して下さい。

まとめ

犬を飼い始めたら、まず最初に教えたい白い犬

  • アイコンタクト
  • おすわり
  • ふせ
  • まて

の4種類のしつけ方法についてご紹介しました。
そしてもう一つの大切なしつけである「ハウス」は、この記事で解説していますので、ぜひご一読下さい。

犬をしつける事は、愛犬とのコミュニケーションの手段を確立する事であり、犬のコントロールが容易になるだけでなく、飼主と犬の信頼関係を深めると共に、犬に飼主との正しい主従関係を自然に悟らせる効果もあります。

しつける為には根気が必要になりますが、これから始まる愛犬との幸せな暮らしに欠かせない飼主の義務である事を認識して、頑張って下さい。