近年、スマホの所持率が80%を超え事もあって、活字離れが進んでいると言われています。
月に一冊も本を読まない人が50%を超えた、との報道も記憶に新しいところです。
勿論、スマホやパソコンで活字を読む割合が増えている事は確かだと思いますが、紙の本を月に一冊も読まないというのは、随分勿体ない事に思えてしまいます。
私もニュース等はパソコンから読んだりしますが、「本」はやっぱり紙でないと、読んだ気がしません。
私は本を読むのが好きなので、読書が習慣化していますが、年収が高い人ほど本を多く読んでいるという統計がある事も常に頭の隅に有るので、小説等のエンターテイメントにばかり集中しないで、適度に啓発本やビジネス書も読むようにしています。
この記事では、読書の習慣を身につける方法や、効果的な読書法等について考えてみたいと思います。
気軽に本を買う習慣が読書の習慣に直結する
書店やAmazonを頻繁に訪れるようにし、少しでも「内容が知りたい」と感じる本と出会えたら、迷わず買ってしまうのがオススメです。
買ってしまえば、遅かれ早かれ必ずその本を読む事になります。
まだ読み終わっていない本が何冊かあっても、気にしないで新しい本を買ってしまう事に抵抗が無くなれば、読書の習慣も既に手に入れたも同然です。
折角、内容が気になる本と出会えても、その場で買わずに後回しにしたら、もうその本を買う確率は50%を切っているはずです。
私達は毎日、様々な思考を忙しく繰返していて、ちょっと気になった程度の本の事など、すぐに忘れてしまう可能性が高いのです。
あれこれ考えずに買ってしまえば、もうその本を読むという道しか残されていません。
本をすぐに買えない理由と対策
本を買う時に、迷ったり後回しにしがちな人は、
「もしもつならない本だったら、損だな。」
という意識が強すぎるのかも知れません。
でも、読んでみてつまらなければ、それはそれで何も問題は無いのです。
「これは、良い本に巡り会えた!」
なんて事は、そうそう有るものではありません。
と言う事は、ある程度つまらない本も読まない事には、良い本には出会えないと言う事です。
良い本と出会えれば、それだけ読書が好きにもなります。
「良い本だけに、絞って買いたい」
と考えるのは虫が良すぎて、本そのものを遠ざけてしまうのです。
本を買ったからといって、全部読む義務なんて無い
買った本を読み始めたら、つまらない本であると、すぐに判る場合があります。
あなたが「つまらない本」と断定したのなら、最後まで読むなんて時間の無駄です。
即、ゴミ箱送りにして下さい。
勿論、最初はとっつき難くて「つまらない」と感じても、腰を据えて読めば面白さや値打ちが判ってくる本だって少なくありません。
少しでも可能性を感じる本であれば、本棚にしばらく寝かせておいて、忘れた頃に読み直してみれば良いのです。
啓発本やビジネス書は1回読んだだけでは無意味
どんなに感銘を受けた素晴らしい内容であっても、啓発本やビジネス書は、1回読んだだけで全て頭に入るなんて事は絶対に無く、何度か読み返したり、ノートに要点を書き出して記憶する必要があります。
(本1冊分の内容をマインドマップ1枚にまとめる習慣を持てれば、最強です。)
その為に、
「ココがポイント!」
と感じた部分に付箋やマーカー等で目印を付けておくと、再読する時に効率良く、しかも早く読む事ができます。
読んでいて何かひらめいた時には、余白にメモを書き残すのもオススメです。
そのひらめきは、以後その本を何度読み返しても、二度と蘇らない可能性も少なからず有るからです。
余白が少ないと感じるなら、5cm X 5cm くらいの、少し大きめのメモ兼用の付箋も用意しておくと便利です。
100均で探せば、いろいろ見つかります。
良い本だと思ったら、できるだけすぐに再読し、更に1週間とか1ヶ月とか半年とか、特に間隔を決めないで気の向いた時に何度も読み返すと、常に新たな気づきがあり、益々自分と本とが一体化していける気がします。
同じ本を10回以上も読む事はそうは無いと思いますが、だからこそ「これぞ!」と思う本と出会えたら、できるだけ濃厚に絡んでいきましょう。
2010年に亡くなった小室直樹氏(社会学者)は間違いなく大天才だと思いますが、読書の天才でもありました。
氏が重要と感じた本は「最低10回は読む」という事を公言し、読書における再読・精読の重要性を説いておられました。
小室氏の書籍は、どれもとても勉強になって、しかも非常に面白いので、どれか一冊だけでも試しにお読みになってみる事をオススメ致します。
小説等はほどほどに
私がサラリーマンだった頃は、通勤電車の中では常にお気に入りの作家の小説を読んでいました。
お気に入りの作家の作品は、全部読むのが当然と思っていました。
昼休みも読書する事が多かったですから、毎日3時間近く、年間では500時間以上を読書に費やしていた事になります。
それはそれで、全く意味が無かったとは思いませんが、もうちょっと自己啓発にも時間を割くべきだったと後悔しています。
読書習慣も大切ですが、時間の有効活用にも意識を向ける事をオススメします。
とは言え、これから読書習慣を見につけたいと思っているのであれば、誰か好きな作家を見つけて、その作家の本を順番に読んでいくのも、とても良い方法だと思います。
好きな作家の本を沢山読む事で、読書という脳内のスキルが磨かれて活字に抵抗が無くなり、読書が楽しくなっていくからです。
私は様々な作家の小説を読んできましたが、その中からベストワンを決めるとしたら、迷わず山崎豊子氏を選びます。
多くの作品が長編ですが、どれも読み進めるのが勿体なく思えるほど面白く、作品に没入できます。
「不毛地帯」や「白い巨塔」を読了すれば、もうその他の全ての作品も読まずにはおれないでしょう。
そして山崎作品を全て読み終わる頃には、あなたの読書能力は見違えるほど鍛えられて、本を常時持ち歩かないと手持ち無沙汰な感じがするほどになるでしょう。
他にも、司馬遼太郎氏、三島由紀夫氏、北杜夫氏、川端康成氏、三浦綾子氏の作品も、強くオススメです。
外国の作品はポツポツとつまみ食いしてきた程度ですが、ジュール・ヴェルヌの作品はどれも読みだしたら止まらない面白さがあります。
本好きになり、長編も苦にならなくなりますので、お試し下さい。
80日間世界一周、海底2万里、地底旅行、15少年漂流記等々、どれもオススメです。
コミック類はネット書籍で
就寝前は、コミックを読む事も多くありました。
でもコミックは短時間で読めてしまうので、読み終わると場所をとります。
その為、読み終わったコミックは捨ててしまうのですが、しばらくするとまた読みたくなって買い直すという事が、何度もありました。
その点、電子書籍なら物理的に場所を取らないので、現在ではコミックを買うなら電子書籍と決めています。
まとめ
読書の習慣を身につけたければ、読みたい本が常に身の回りに有る状態をキープする事です。
その為にまず、書店やAmazonを頻繁に訪れ、少しでも気になる本を見つけたら、迷わず買ってしまう癖をつけてしまう事です。
本との出会いは一期一会ですから、パッと買ってしまって、その縁を大切にしましょう。
そうすれば、いつでも身近に「買った本」が読まれるのを待っている状態になるので、自然と読書の頻度が増えるはずです。
啓発本やビジネス書は、一回読んだだけでは、まだ読んでいないのと殆ど代わりません。(翌日には内容の75%を忘れると言われています。)
最初に読む時から、再読する時の為に付箋やマーカーを準備して、ポイントを目立つようにしながら読みます。
そして、二回目、三回目と繰返し読んで、要点を頭に叩き込んでいきます。
マーカー等でポイントが目立つようにしてあるので、繰返し読むほどに1冊読み通す為の時間が短縮され、時間が効率よく使えるようになっていきます。
小説は、読みだしたらキリが無いので、自己啓発の為の読書にも、適度に時間を使う意識を持ちましょう。
ただ「今は読書の習慣が無い」と感じているなら、好きな作家の小説を読みふけってみるのもオススメです。
そうする事によって、脳が読書に慣れ、読書への抵抗が無くなりますから、小説以外の本も、無理なく読めるようになるはずです。